親支援

2010年04月12日

 保育の新指針の第6章に「保護者に対する支援」が位置づけられた。その内容は、子どもの最善の利益を考慮しながら保護者と子どもの成長の喜びを共有する。また、保護者の養育力の向上に資すると謳われている。親支援という3文字を背負い「○○しなければいけない」など、親の悩みを聞き、その悩みを一つでも解決し、教えることで、まるでこれが自分の使命のように、問題解決すればとてつもなくいい事でもしたかのような気分になっていた私であった。
 しかし、去る3月に教育カウンセラーのワークショップへ参加する機会を得ることで「支援」から「共に育つ」へと私の気持ちが変化していった。それは、3泊4日で14セッションのワークの中で私の魂に、一番強烈に残っているのは、「天国への旅たち」のワークであった。18名の参加者を順番に一人一人を持ち上げる体験であった。
 17回ひたすら仲間を持ち上げる動作を繰り返すうちに、汗だくになり、息づかいも荒くなった。自分の番になり重い体重を仲間に持ち上げられたときに仲間の荒い息、温かい手のぬくもりを背中に感じることができた。
 この体験を通して、最初はみんなに悪いなあ・・と感じるだけだあったが、下に降ろされるわずかな間に仲間のてが保育園の園児(0歳~5歳)の手に感じられ、職員一人一人の温かい手になり、保護者の皆さんの手に変化していくのが感じられた。まだ、歩けない赤ちゃんに支えてもらている自分を思うと泣けてきた。支えてくださる労力は大変なエネルギーである。「支えてもらっている自分自身にもっと気づけよ!」との声が内面から届き、涙がとめどもなく流れてきた。今の自分が存在することは、たくさんの人々に支えてもらえていることにあらためて気付かされた瞬間でもあった。
すべてのもの、すべての人へ「ありがとう」の言葉しかない。今後、この「ありがたさ」を心に秘めて職員と子ども達一人一人を大切にしていきたい。支援はけしって一方的ではなく、親と保育園の職員が共に育ち合える環境でしかなしえないのではないかと思えた。



Posted by hoikuen_miyabi at 17:39│Comments(0)
 
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